獣医師によるペットの自然食・自然療法ガイド

Naturally Healthy & Happy

2016-2017 ⓒ Wholly Vet ナチュラルアニマルヘルス

かゆみと炎症を抑える薬浴と足浴

2017/02/28

獣医師による自然食・自然療法ガイド

花粉、ハウスダスト、カビ・・・今年も環境アレルギーの季節がやってきました。

環境中の物質に対するアレルギー治療の第一歩は、原因物質をなるべく取り除いてあげること。それには週1~2回のお風呂やシャワーが効果的です。

でもシャンプー剤の使いすぎは、皮膚バリアを破壊し、皮膚の乾燥や皮膚症状の悪化につながります。ノミ寄生や細菌・真菌感染があり、獣医師に指示された場合をのぞき、月1~2回程度にするのがよいでしょう。その代わりに、かゆみや細菌の増殖、炎症を抑える精油やハーブを使った薬浴がおすすめです。

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精油に関する注意

猫ちゃんはワンちゃんよりも精油(エッセンシャルオイル)に非常に敏感でごく少量で中毒症状を起こすことがあります。安全であることが記載されていない限りは、精油の使用は避けた方がいいでしょう。

安全な精油でも、頻繁な使用は避け、嫌がる場合は無理して使用しないでください。また、犬の場合でも薄めずにそのまま体に使用するのは避けましょう。なめる危険性があります。使用する際は犬や猫が誤飲しないよう気をつけて準備を行ってください。

洗い流さなくてもよい薬浴剤(コンディショナー)

まずは、ぬるま湯で全身の汚れを落としてあげます。その後、保湿効果のあるオイル大さじ1(猫の場合は大さじ2)に対し精油1~3滴を加え、ぬるま湯で満たした浴槽やシンクに入れてよく混ぜます。その中で数分間リラックス。待っている間にかゆみに効くツボを押したり、全身を優しくマッサージしても。

保湿オイル:

体または湯船の大きさに合わせて大さじ1~5を使用します。

  • ゴマ油:保湿、皮膚の修復
  • アーモンドオイル:保湿、皮膚の修復
  • ココナッツオイル:保湿、抗菌(細菌・酵母)
  • カレンデュラベビーオイル:保湿、皮膚の修復、抗炎症、抗菌、かゆみ

精油:

オイル大さじ1(犬)または大さじ2(猫)に1~3滴を加えます。

  • ラベンダー
  • ユーカリ
  • タイム
  • マヌカなど

ラベンダーは猫ちゃんでも
比較的安全に使用できます。

また、感染の抑制または予防には、酢とぬるま湯を1:2で混ぜたものを使用することもできます。

足浴剤

  • 酢:ぬるま湯

= 1:1で混ぜたもの。感染、かゆみに。

  • ベーキングソーダ(重曹)

かゆみに。大さじ1~2をぬるま湯に溶かす。ベーキングパウダーと間違えないこと。

  • ウィッチヘーゼル(ハマメリス水)

炎症、感染、かゆみに。大さじ1~2をぬるま湯に溶かす。

  • ポビドンヨード

消毒に。ぬるま湯で薄める。薄めの紅茶色を目安に。

部分的なかゆみに

舐めたりひっかいたりして、出血しているような場合は、無理に薬浴を行わないようにしましょう。ブラシやタオルで全身の汚れを優しく落とし、かゆがったり、赤く炎症を起こしているところに湿布をしてあげます。

  • ティーバッグ

抗炎症効果のある緑茶、エキナセア、カモミールなどのお茶を作った後のティーバッグを冷まし、軽く抑えるようにして患部に1~2分間あてる。

  • 抗炎症
  • 鎮静
  • カレンデュラ・チンキ

ぬるま湯に1:5~1:10の割合で混ぜ、ガーゼなどに浸して軽く押さえる。舐められないところであれば、市販のカレンデュラクリームを使っても。

  • 創傷治癒
  • 抗菌
  • 抗炎症
  • ベーキングソーダ(重曹)

大さじ1をぬるま湯にとかしてペーストにし、かゆみのある部分に塗布。しばらく(2~3時間が理想)置いたら拭き取るか洗い流す。ベーキングパウダーと間違えないこと。

  • かゆみ
  • アロエベラ

葉からゲルの部分を取り出し、かゆみのある部分において軽く押さえる。新鮮なものの方が効果がある。外皮とゲルの間の黄色~オレンジ色の部分が混ざりこまないよう注意(この部分を犬猫がなめると嘔吐や下痢を起こすことがある)。

  • かゆみ
  • 抗菌
  • 抗炎症
  • 創傷治癒
  • ウィッチヘイゼル

   (ハマメリス水)

ガーゼなどに浸して軽く押さえる。エタノールなどのアルコールの入っているものはピリピリするので使わない。

  • かゆみ
  • 抗菌
  • 抗炎症

マヌカハニーはそのまま患部に塗布し、包帯などで覆う。マヌカ精油は薄めて使用。マヌカハニーは猫にも使用可能。

  • 抗菌
  • 創傷治癒

イヤークリーナー

薬浴の際は、耳掃除も忘れずに。薬浴中にガーゼやコットンを同じ薬浴剤に浸して拭いてあげてもよいですが、臭いや感染が気になるときは専用のクリーナーを使いましょう。お酢も効果があります。

  • 酢:ぬるま湯

1:2 の割合で混ぜたもの

天然由来の酵素を利用した耳の洗浄剤。酵素の力で耳の汚れを落とすと同時に細菌や酵母(マラセチア)を抑制。

オートミールオリーブオイルは酵母菌が好むため、酵母菌(マラセチアなど)の感染がある場合は、これらが保湿剤として含まれるシャンプーやコンディショナーの使用は避けます。小麦もアレルギーを起こしやすい子にはおすすめしません。

環境アレルギーは、症状を示し始める前から対策を始めると症状が軽くなり、薬による治療も不要になるか、短期間で済むようになります。「食事 + サプリメント」「腸の修復」「薬浴」 で早めの対策を行いましょう。

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