獣医師による手作り食・自然療法ガイド

統合医療による糖尿病の対策ページを公開しました

リクエストをいただいていた「糖尿病」の食事療法・自然療法を公開しました。

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糖尿病

糖尿病って?

糖尿病は、血液中の糖分のコントロールを行っているインスリンというホルモンの異常により、血糖値が異常に高くなる病気です。処理しきれなくなった糖が尿中に漏れて水分排泄を促すため、尿量が増え、血中の糖は血管内壁と結合して糖化反応を起こし、微小血管を破壊しながら身体中の機能を障害していきます。また、糖分をエネルギー源として使うことができなくなるため、糖分は十分にあるのに体が飢餓状態になり、さまざまな栄養代謝障害を起こします。

インスリンを作れなくなってしまう1型糖尿病は犬に多く、インスリンに体が反応しなくなってしまう2型糖尿病は猫に多くみられます。いずれも中年期以降の肥満犬・肥満猫に起こりやすいのが特徴。尿量や飲水量の増加、異常な食欲に気付いたら、注意しましょう。年に1〜2回の定期検査を行っていれば、糖尿病予備軍のうちに見つけることができます。

糖尿病を予防する最大の武器は手作り生食

糖尿病を予防するために一番大切なことは、血中の糖分のもとである炭水化物食品を過剰に与えないことです。

犬と猫はもともと肉食動物だったため、炭水化物食品を上手に処理することができません。特に猫ちゃんでは注意が必要です。自然の中で生きている犬や猫の炭水化物摂取量は2〜5%程度。標準的なペットフードは30〜60%以上が炭水化物です。この大きな違いが体に負担をかけています。

犬猫にとってナチュラルな食事バランスを考えた手作り生食は、ゆっくりと吸収されるため、ペットフードや加熱調理食のように食後に血糖値をあげてインスリンを作っている膵臓に負担をかけることがありません。

手作り食クイックスタートガイド

糖尿病の予防でもう一つ大切なことは、運動と睡眠の質。肥満は糖尿病を起こしやすくするため、遊びや運動でしっかりと筋肉を使い、太りにくい体を作りましょう。ぐっすり眠れる環境を作ってあげるのも大切です。例えば、犬では1日睡眠不足になっただけでインスリン抵抗性を起こすことが研究で明らかになっています。

炭水化物を抜いたら低血糖になる?

動物は必要な分の糖分を肝臓で作ることができます。肝障害がないかぎり、炭水化物をまったく与えなくても普通に生きていくことができます。

肝臓における糖の産生スピードは安定していて、血糖値の急上昇を起こしません。気分のムラがない、おだやかな子になるでしょう。