獣医師による手作り食・自然療法ガイド

糖尿病Q&A

こちらのページには糖尿病についてよくあるご質問をまとめました。

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ハネムーン効果といって、インスリン注射は治療開始初期には非常に効果が高いのですが、時間とともに効果が不安定になったり、用量をかなり増やす必要が出てきたりします。

インスリン製剤の種類や投与のタイミングを変えることによって、治療がうまくいくこともありますが、もっと大きな原因として、根底にあるインスリン抵抗性(インスリンが効きにくい状態)が改善されていない可能性が考えられます。運動や食事療法による肥満(メタボ)の解消、漢方薬によるインスリン抵抗性の緩和など、インスリンが効きやすくなるよう補助してあげることが大切です。

インスリンが最初から効きにくい場合は、先端肥大症、腫瘍などの先発症が隠れていることがあります。

今まで炭水化物量の多いペットフードを与えていた場合は、注意しましょう。インスリンの投与量を減らす必要があるかもしれません。

糖尿病と診断されたばかりの場合は、インスリン投与量を決めるために定期的に血液検査を行いますから、安全に食事の変更を行うことができます。

すでにインスリン投与量が決まっている場合は、かかりつけの獣医師に相談し、必要な検査を行いながらインスリン投与量の調節をしてもらいましょう。

犬も猫も、もともとは炭水化物を食べない肉食動物。体の機能に必要な分の糖分は、たんぱく質から作ることができます。このような体の中での糖の産生のスピードは一定しており、食事中の炭水化物のように急に血糖値をあげることはありません。血糖値が安定して、管理しやすくなるでしょう。

大丈夫です。肉や魚に含まれる炭水化物量は1〜2%程度とごくわずか。どの種類でも血糖値に大きく影響を与えることはありません。

ただし、脂質量は大きく異なります。脂質制限も行う場合は、脂肪分の少ない鶏むね肉(皮なし)、脂肪をとった赤身肉、白身魚などを選ぶようにしましょう。

関係していることが非常に多いです。

犬の糖尿病の多くは1型で、遺伝や自己免疫性疾患が根底にありますが、そこに肥満やインスリン抵抗性など、メタボ状態が引き金として加わり発症すると考えられています。若い頃よりも、中年になってから発症することが多いのはこのため。

メタボ(湿熱)を改善する漢方薬がよく効果を示すのも同じ理由です。

ケトアシドーシスは、命に関わる緊急性の合併症です。自宅で自然療法を行っている場合ではありません。すぐに病院で点滴治療を開始してもらいましょう。

状態が落ち着いたら、こちらのページで紹介する自然療法を取り入れて再発防止に役立てることができます。血糖値をある程度コントロールしていれば、ケトアシドーシスは非常に起こりにくい合併症です。

その病気が糖尿病の原因かそれとも糖尿病によって引き起こされたものであれば、いちばん根本にある病気の治療を優先しましょう。おおもとを治すことでつながっている病気も同時に治していくことができます。

糖尿病とはまったく独立して発症した病気の場合は、別々の治療を同時に行うことが理想的ですが、できない場合は命に関わる方の治療を優先します。

いずれにしても、複数の病気が同時に存在する複雑なケースは、専門医にご相談することをおすすめします。一人で悩んでいるよりずっと早く解決しますよ。

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