獣医師による手作り食・自然療法ガイド

ターメリック (ウコン)

クルクミン

調味料としても手軽に入手できるターメリック(ウコン Rhizoma Curcumae Longae)は、抗炎症作用、解毒作用、免疫調整作用、抗腫瘍作用など幅広い効果が報告されているハーブです。

主な有効成分であるクルクミンは血液脳関門を越えて脳にも届く!

一般的な機能と役割

  • 抗炎症作用
  • 抗酸化作用
  • 消化機能の促進
  • ​腫瘍・がん細胞の抑制
  • 肝臓の保護と線維化抑制

どんなときに与えればいいの?

  • ​毎日の健康維持に
  • 腫瘍・がんの予防・治療時
  • 肝臓病
  • 関節炎
  • ​胃炎
  • 炎症性腸疾患
  • 糖尿病

与える量の目安

ターメリックとして
  • 体重 5 kgあたり小さじ1/4杯
  • 1日1〜3回に分けて与える
  • ​便がニンニク臭くなるため気になる場合は臭いがしなくなるまで少しずつ減らす。
クルクミンとして
  • 犬:小型犬は50 mg、中型犬は100〜200 mg、大型犬は250 mgを1日2〜3回
  • 猫:1頭あたり50〜100 mg を1日2〜3回
  • ​​NSAIDや抗凝固薬を投与中の場合は獣医師に相談してから使用する。
MEMO
  • 吸収率が低いため、食事と一緒に与えるようにし、特に疾患時には1日3回に分けて与えましょう。
  • クルクミンを使用する際は、高吸収型のものを選びます。天然由来で3種類のクルクミノイド(クルクミン・デメトキシクルクミン・ビスデメトキシクルクミン)すべてを高濃度で含むものがベスト。
  • ターメリックを与えた後に絨毯などに吐いてしまうと、染みになります。時間が経つと落ちなくなるのですぐに洗いましょう。染みになってしまったら塩素系漂白剤が必要です。
注意

ターメリックの主な有効成分と考えられているクルクミンを使用した実験では間違った結果が出やすいことが報告されており、現在、クルクミンの真の効果については疑問視されています。そのため、私たちはクルクミンだけを抽出したものではなく、他のクルクミノイドを含むものか、ターメリック(ウコン)として与えることをおすすめしています。

論文紹介 | 犬の癌の予防と治療にターメリックとローズマリーを