獣医師によるペットの自然食・自然療法ガイド

Naturally Healthy & Happy

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毎日必要なデイリーサプリメント

DAILY SUPPLEMENT GUIDE

デイリー・サプリメントは犬猫の健康維持のために欠かせない必須栄養素。不足したり、与えすぎたりすると病気を引き起こします。

このページでは手作り食やペットフードで特に不足しがちな栄養素をピックアップし、食品で上手に補う方法やサプリの選び方について解説します。

本ガイドの使い方
  • 1日に最低必要な給与量を記載してあります。サプリメントや食品は与えた量のすべてが吸収されるわけではないので、少し多めに与えるようにしましょう。
  • 給与量は、ライフステージ、運動量、体重によって異なります。自分の犬猫に必要な量を知っておきましょう。
ライフステージごとの栄養自動計算ツールはこちらから
サプリメントを選ぶ・使用する際のポイント
  • サプリの「バイオアベイラビリティ」は不確かなことが多く、投与した量すべてが吸収されるわけではありません。推奨量よりやや多めに与えると良いでしょう。
  • キシリトール、砂糖などの甘味料、ステアリン酸マグネシウム、パラベンなどの添加物が使用されていないか確認しましょう。
  • 食物アレルギーや不耐性がある場合も、添加物のチェックが必要です。
  • サプリメントは食事と一緒に与えると吸収率が高くなります。
  • 植物油、魚油(オメガ3・6脂肪酸)、肝油(ビタミンA・D)、ビタミンEなどのオイル系のサプリの与え始めに、お腹がゆるくなることがあります。症状が続く場合は量を減らしましょう。
  • カプセルを残してしまう子は、中身を出して食事に混ぜましょう。錠剤は小さくカットします。液体カプセルの場合は、先端をカットして中味だけ与えます。室温に数時間置いておくと吸湿して柔らかくなり、切りやすいでしょう。
  • 猫ちゃんは食事にサプリを混ぜると食事自体を嫌うことがあります。その場合は、食後に別に与えましょう。おやつやスープと混ぜたり、口に直接入れて与えます。

カルシウム

ビタミンA

ビタミンD

ビタミンE

セレン

亜鉛

ビタミンB1・B6

オメガ6脂肪酸

オメガ3脂肪酸

ヨウ素

タウリン

ペットフードを食べている子にも与えたいサプリ

カルシウム

手作り食で一番不足しやすいのがカルシウムです。犬猫は人間よりもずっと多くのカルシウムを必要としています。

カルシウムは丈夫な骨を作るほか、筋肉神経系心臓血管系免疫系内分泌系などのさまざまな構造機能に必要です。

①必要な量のカルシウムを与えること ②カルシウムとリンのバランスを1:1~ 1.4:1の割合(カルシウムがやや多め)で与えることが重要ですが、次のいずれかを守ればちょうどよいバランスになります。

  • 主食を肉・魚にし、必要量のカルシウムをサプリメントとして与える
      (肉・魚はリンが豊富)

 

  • 主食として与える肉・魚の1/4~1/2を骨付き肉に置き換える
      (骨はカルシウムとリンのバランスに優れる)

ベジタリアンの食事(猫にはお勧めしません)はリン濃度が低くなるため、カルシウム・リンバランスを別に計算する必要があります。

成人
成犬
成猫

標準体重 1 kgあたりに換算したカルシウム所要量の比較

  • 骨・歯の健康
  • 細胞内シグナリング
  • カルシウム:リン = 1 : 1 〜 1.4 : 1

給与量の目安
(1日分)

体重 5 kg 10 kg 15 kg 20 kg 25 kg
目安 370〜640 mg 630〜1070 mg 850〜 1450 mg 1060〜1800 mg 1250〜2130 mg
上限 2660 mg 4470 mg 6060 mg 7520 mg 8890 mg
体重 3 kg 4 kg 5 kg 6 kg 7 kg
目安 140〜100 mg 170〜360 mg 200〜 420 mg 230〜480 mg 260〜540 mg

※猫の上限値は設定されていません。
※避妊去勢済み・普通の運動量の場合。給与量は、ライフステージ、運動量などによって変わります。
こちらのページから正しい量を確認しましょう。

カルシウムの種類

生骨
生の骨付き肉
ボーンミール

   
もっともナチュラル

 
スモークボーン
  

生骨の匂いが
気になる方に

  
カルシウムサプリ
  

確実な量を与えたい
骨をかじれない子に

生の骨・骨付き肉・ボーンミール

動物由来のカルシウムは吸収率がよく、もっとも自然に近い形でカルシウムを与えることができます。カルシウムとリンの両方をバランス良く供給でき、余分なカルシウムは糞便中に排泄されるので、与えすぎを目で確認できます(翌日のうんちが白っぽく、カチカチになります)。また、固いものを噛むことで、ストレスが発散でき、歯茎も丈夫にします。

丸飲みして喉に詰まらせることがないよう、体の大きさにあった骨を与えることが大切です。

カルシウム・リン以外のミネラルも補給
  • マグネシウム
  • マンガン
  • 亜鉛
  • フッ素

ボーンミールは動物の骨を粉状にしたもので、顎や歯の弱い犬猫、老齢の犬猫におすすめです。

ただし、米国産の骨付き肉やボーンミールは、フッ素濃度が非常に高いことが報告されているため、常用はおすすめできません [1]。人や実験動物でフッ素化合物の過剰摂取により骨肉腫の発生率が上昇することが示されているためです。現在のところ、犬や猫ではこのような関連性は認められていませんが [2]、骨肉腫の発生しやすい大型犬では注意した方がよいでしょう。

米国に限らず、水道水にフッ化物を添加している国(オーストラリアなど)や飲用水のフッ素濃度が元々高い国(中国など)が原産の骨やボーンミールもこれに含まれます。これらの水道水を飲んだ家畜の骨には、フッ化物が蓄積するためです。

骨付き肉給与ガイド必要な骨の量を自動計算する

スモークボーン(ペット用の骨のおやつ)

生骨の匂いが気になる方におすすめです。無添加・自然素材で大きさの合った製品を選びましょう。

カルシウム・サプリメント

粉末や錠剤のカルシウムサプリメントは、骨を受け付けない子や歯が弱い子にも安心して与えることができます。また、確実な量をキッチリと与えたい方にもおすすめです。

注意する点は、リンを補給することができないこと。リンの豊富な食事(肉・魚中心)や健康食品(ニュートリショナルイーストなど)を一緒に与えるようにしましょう。1日量の半分程度をカルシウムサプリメントで与え、残りを骨で与えることもできます。

  • クエン酸カルシウム・乳酸カルシウム

吸収されやすく、過剰摂取による結晶形成の危険性が少ないため安全に与えることができるのがクエン酸カルシウムと乳酸カルシウムです。

  • 卵殻パウダー(炭酸カルシウム)

卵の殻を再利用して自宅で作ることができます(作り方はこちら)。炭酸カルシウムは、体内に蓄積することがあるため過剰に与えないよう注意しましょう。

  • 海藻由来カルシウム(炭酸カルシウム)

海外の獣医師やペット愛好家で人気なのが石化海藻由来のカルシウムです。ヨウ素セレンマグネシウムなどのミネラルも補うことができ、フッ素や重金属による汚染の心配がありません。ヨウ素含量が高いため、甲状腺の健康が気になる猫ちゃんにはお勧めしません。

食品中のカルシウム

食品(100 g 中) カルシウム(mg)
かたくちいわし(煮干) 2200
ごま 1200
ひじき(干) 1000
鶏ネック 890〜1500
凍り豆腐 630
うるめいわし(丸干) 570
木綿豆腐 86
全卵(生) 51
鶏軟骨  47
ビタミンE

ビタミンEは、重要な抗酸化物質です。細胞の酸化を防ぐほか、免疫機能にも遺伝子発現にも欠かすことができません。

食品でも簡単に補うことができますし、人用のサプリはとても安く入手できるので必要量が特に多くなる大型犬に便利でしょう。

ビタミンA・Dと競合するので、ビタミンEを朝ごはんに与えたら、ビタミンA・Dは夕ごはんに与えるというように分けて与えると吸収されやすくなります。

  • 抗酸化
  • 免疫
  • 細胞シグナリング
  • 遺伝子発現
  • アポトーシス
  • 脂溶性ビタミン

給与量の目安
(1日分)

体重 5 kg 10 kg 15 kg 20 kg 25 kg
目安 3 IU 5 IU 6.5 IU 8 IU 9.5 IU
上限 100 IU 180 IU 240 IU 300 IU 350 IU
体重 3 kg 4 kg 5 kg 6 kg 7 kg
目安 2 IU 2.5 IU 3 IU 3.2 IU 3.5 IU

※猫の上限値は設定されていません。
※避妊去勢済み・普通の運動量の場合。給与量は、ライフステージ、運動量などによって変わります。
こちらのページから正しい量を確認しましょう。

病気の時、ペットホテル滞在中などのストレス時シニア期の犬・猫では酸化ダメージが蓄積しやすいため、ビタミンCと合わせて必要量より多めに与えましょう。

 

1日量の目安

  • 猫・小型犬:25 IU ≒ mg
  • 中型犬:50 IU ≒ mg
  • 大型犬:100 IU ≒ mg

食品中のビタミンE

食品(100 g 中) ビタミンE(mg ≒ IU)
ひまわり油 38.7
アーモンド 30.3
綿実油 28.8
小麦胚芽 28.3
サフラワー油(紅花油) 27.1
豚ヒレ肉 4.1
ラム肉 4.0
全卵(生) 1.0

α-トコフェロール酢酸エステル換算。

ビタミンA

必要量をきちんと取りながら、過剰摂取にも気をつける必要のあるのがビタミンAです。

レバーを週に数回以上取り入れている場合は、サプリメントで与える必要はありません。肝油などからも摂取することができます。

にんじんは体内でビタミンAになるカロテンが豊富です。犬はこのカロテンをビタミンAに変換することができますが、猫はできません

ビタミンAは、の健康や免疫皮膚被毛の健康、骨の再吸収に重要な役割を果たしており、不足するとドライアイ、夜盲症、被毛の質の低下などを引き起こします。また、過剰量の投与により骨折や内出血、脊椎症、歯の脱落などが認められます。

  • 目・皮膚・被毛の健康
  • 成長
  • 細胞の分化
  • 免疫
  • 骨の再吸収
  • 脂溶性ビタミン
  • 過剰摂取に気をつける

給与量の目安
(1日分)

体重 5 kg 10 kg 15 kg 20 kg 25 kg
目安 480 IU 800 IU 1080 IU 1350 IU 1580 IU
上限 19000 IU 33000 IU 45000 IU 56000 IU 66000 IU
体重 3 kg 4 kg 5 kg 6 kg 7 kg
目安 160〜240 IU 200〜300 IU 230〜350 IU 270〜400 IU 300〜450 IU
上限 15000 IU 19000 IU 23000 IU 26000 IU 30000 IU

※1 IU ≒ 0.3 µg。
※避妊去勢済み・普通の運動量の場合。給与量は、ライフステージ、運動量などによって変わります。
こちらのページから正しい量を確認しましょう。

食品中のビタミンA

食品(100 g 中) ビタミンA
肝油(タラ) 100,000 IU(30,000 µg)
鶏レバー 46,662 IU(14,000 µg)
豚レバー 43,329 IU(13,000 µg)
牛レバー 3,600 IU(1,100 µg)
人参 2,399 IU(720 µg)
卵黄 1,600 IU(480 µg)

レチノール活性当量より換算。

ビタミンD

食事で摂取したカルシウムリンを体内にきちんと吸収させる役割を果たしているほか、免疫系心臓の機能、インスリン分泌細胞や組織の再生などにも関与しています。

ビタミンD3とビタミンD2の2種類があります。サプリメントによく使われるビタミンD3は、動物由来の食品(魚油、魚、卵黄など)に多く含まれています。ビタミンD2は植物由来です。いずれも体内で活性化されて初めてその役割を果たすことができるようになります。猫はビタミンD2を効率よく利用することができないため、動物由来の食品から補うようにしましょう。

ビタミンDも必要量をきちんと取りながら、過剰摂取に気をつける必要があります。

肝油はビタミンAとDが一緒に摂れるので便利です。猫や小型犬には、なるべく用量の低いものを選びましょう。もおすすめです。

  • カルシウム・リンの吸収
  • 免疫
  • 心臓
  • インスリン分泌
  • 細胞・組織の再生
  • 猫にはビタミンD3を
  • 過剰摂取に注意(特に犬)

給与量の目安
(1日分)

体重 5 kg 10 kg 15 kg 20 kg 25 kg
目安 50 IU 85 IU 120 IU 150 IU 170 IU
上限 300 IU 500 IU 680 IU 850 IU 1000 IU
体重 3 kg 4 kg 5 kg 6 kg 7 kg
目安 12〜24 IU 15〜30 IU 20〜35 IU 25〜40 IU 25〜45 IU
上限 1400 IU 1700 IU 2100 IU 2400 IU 2700 IU

※1 IU = 0.025 µg。
※避妊去勢済み・普通の運動量の場合。給与量は、ライフステージ、運動量などによって変わります。
こちらのページから正しい量を確認しましょう。

食品中のビタミンD

食品(100 g 中) ビタミンD
肝油(タラ) 10,000 IU(250 µg)
乾燥きくらげ 4,400 IU(110 µg)
しらす干し(半乾燥) 2,440 IU(61 µg)
まいわし(生) 1,280 IU(32 µg)
まいたけ(乾燥) 792 IU(19.8 µg)
干し椎茸 508 IU(12.7 µg)
卵黄(生) 236 IU(5.9 µg)
ビタミンB1 ・B6(チアミン・ピリドキシン)

ビタミンB1とB6は同じ食品から摂ることができます。

ビタミンB1(チアミン)は、さまざまな食品に含まれていますが、加熱により壊れてしまいます。そのため、加熱調理した手作り食を与えている場合は、別に補給する必要があります。また、チアミンを分解する酵素チアミナーゼが含まれている魚の内臓は与えないようにしましょう。

チアミンは、食べ物からエネルギーを生産するなど、生きていく上で欠かせないさまざまな生体内反応で使用されます。

そのため、チアミン欠乏症の症状は、食糞から体重低下、運動失調、神経系や心血管系の異常まで多岐にわたります。特にでは犬の2~5倍量のチアミンが必要なので、気をつけてあげましょう。

ビタミンB6(ピリドキシン)は、神経系たんぱく質の代謝や合成赤血球の生成、免疫認知機能などに必要な成分です。欠乏により、貧血、筋力の低下、けいれんなどの神経症状、皮膚病、シュウ酸結晶尿(猫)、腎損傷などさまざまな障害を起こします。

チアミンもピリドキシンも水溶性で、過剰に与えた分は体内で貯蔵されることなく、体外へ排泄されるため、必要量を毎日補ってあげる必要があります。

  • 水溶性ビタミン
  • 活力
  • 神経
  • 代謝・合成

給与量の目安
(1日分)

体重 5 kg 10 kg 15 kg 20 kg 25 kg
ビタミンB1(目安) 0.2 mg 0.4 mg 0.5 mg 0.6 mg 0.7 mg
ビタミンB6(目安) 0.14 mg 0.24 mg 0.32 mg 0.4 mg 0.47 mg
体重 3 kg 4 kg 5 kg 6 kg 7 kg
ビタミンB1(目安) 0.3 mg 0.3 mg 0.4 mg 0.5 mg 0.5 mg
ビタミンB6(目安) 0.19 mg 0.24 mg 0.28 mg 0.32 mg 0.36 mg

※避妊去勢済み・普通の運動量の場合。給与量は、ライフステージ、運動量などによって変わります。
こちらのページから正しい量を確認しましょう。

食品中のビタミンB1・B6

食品(100 g 中) ビタミンB1(mg) ビタミンB6(mg)
乾燥酵母 8.81 1.28
米ぬか 3.12 3.27
小麦胚芽 1.82 1.24
豚肉 1.32 0.54
マグロ赤身 0.03 1.08
乾燥バナナ 0.07 1.08
牛レバー 0.22 0.89
乾燥まいたけ 1.24 0.28
リノール酸(オメガ6脂肪酸)

オメガ6脂肪酸は、生殖や血小板の機能などに関わる必須脂肪酸です。皮膚バリアを改善することが知られており、ビタミンE・オメガ3脂肪酸と合わせて与えると被毛がしっとりツヤツヤに。皮膚病予防にもおすすめです。ただし、オメガ6脂肪酸の過剰投与は炎症を促進するため適量を守って。

オメガ6脂肪酸のうち、最も重要なのがリノール酸です。体内でアラキドン酸に変換されてサイトカイン、エイコサノイド、ステロイドホルモンなどの原料となります。リノール酸は、月見草油、サフラワー油、ヒマワリ油などの植物油やナッツ類に豊富に含まれています。サフラワー油やヒマワリ油にはビタミンEも豊富に含まれています。

猫はリノール酸をアラキドン酸に変えることができないため、アラキドン酸も与える必要がありますが、動物性食品(卵、肉、魚)を与えていれば不足することはまずありません。

  • 皮膚・被毛の健康
  • エネルギー源
  • 過剰投与は炎症を促進
  • 猫ではアラキドン酸も必要

給与量の目安
(1日分)

体重 5 kg 10 kg 15 kg 20 kg 25 kg
目安 1000 mg 1800 mg 2400 mg 3000 mg 3500 mg
体重 3 kg 4 kg 5 kg 6 kg 7 kg
目安 270 mg 330 mg 400 mg 450 mg 500 mg

※避妊去勢済み・普通の運動量の場合。給与量は、ライフステージ、運動量などによって変わります。
こちらのページから正しい量を確認しましょう。

食品中のリノール酸

食品(100 g 中) リノール酸(mg)
サフラワー油(ハイリノール) 70,000
ぶどう種子油 63,000
ひまわり油(ハイリノール) 58,000
くるみ 41,000
ゴマ油 41,000
米ぬか油 32,000
松の実 31,000
アーモンド 12,000
全卵(生) 1,300

食品中のアラキドン酸

食品(100 g 中) アラキドン酸(mg)
乾燥全卵 700
卵黄(生) 480
豚腎臓 370
豚レバー 300
さば 180
鴨肉 170
牛レバー 170
ぶり 160
鶏ハツ 150
全卵(生) 150
オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)

オメガ3脂肪酸は、がん、皮膚病、心臓病、関節炎など、さまざまな疾患の予防や改善に役立つ非常に重要な栄養素で、若いうちからの摂取が推奨されます。

犬も猫も植物由来のオメガ3脂肪酸(α-リノレン酸など)よりも動物由来の方が効率良く吸収できます。青魚サバサーモンなどの脂ののった魚がこれに含まれます。サプリメントには、魚油やクリルオイルなどがあり、肝油にもいくらか含まれています。

注意する点は、サケやサバなどの大きめ魚は重金属などの汚染物質の濃度が高いため、毎日の使用には向いていません。魚油サプリメントを選ぶ際も、このような大型魚ではなく、イワシやニシンなどの小さめの魚クリル貝類を使用しているものか、重金属の除去処理をしているものを選びましょう。

人用のサプリは比較的安く購入できますが、魚臭さを消すためにレモンなどが風味付けに使用されている場合があります。柑橘類の味は犬や猫には不評なことが多いので気をつけましょう。

また、魚油は開封して空気に触れると酸化しやすいため、すぐに使い切れない場合は、液体よりもカプセルのものを選ぶとよいでしょう。

  • 皮膚・被毛の健康
  • 免疫・アレルギー
  • 抗炎症
  • 脳神経

給与量の目安
(1日分)

体重 5 kg 10 kg 15 kg 20 kg 25 kg
目安 40 mg 70 mg 95 mg 120 mg 140 mg
体重 3 kg 4 kg 5 kg 6 kg 7 kg
目安 4.8 mg 5.9 mg 6.3 mg 8.0 mg 9.0 mg

※DHAとEPAを合わせた量で表示
※避妊去勢済み・普通の運動量の場合。給与量は、ライフステージ、運動量などによって変わります。
こちらのページから正しい量を確認しましょう。

私たちは必要量よりもずっと多めの量を推奨しています。

1日量の目安(EPA+DHAとして):

  • 犬:体重 5 kgあたり100〜150 mg/kg
  • 猫:1頭あたり50〜100 mg
  • オメガ3・6脂肪酸、肝油(ビタミンA・D)、ビタミンEなどのオイル系のサプリの与え始めに、お腹がゆるくなる場合があります。症状が続く場合は量を減らしましょう。

 

  • 手術をする場合、オメガ3脂肪酸の給与を1週間前から中止しましょう。血液サラサラ効果のため、術中・術後に出血しやすくなる場合があります。

食品中のオメガ3脂肪酸

食品(100 g 中) DHA(mg) EPA(mg)
サンマ刺身 2800 1500
サバ 2300 1600
サケ(養殖) 1400 850
スジコ 2400 2100
トロ 2700 1300
イワシ水煮 1200 1200
カタクチイワシ 770 1100
イワシ油 10656 10137
ニシン油 4206 6273
全卵(生) 0 120
セレン

セレン、グルタチオンペルオキシダーゼ、ビタミンEの3つ組は、細胞を酸化ダメージから守る非常に重要な成分です。

グルタチオンペルオキシダーゼとビタミンEは、一緒に働いて細胞膜の脂質成分の酸化を防いでいます。セレンは、グルタチオンペルオキシダーゼの構成成分であり、また、ビタミンEの吸収や血中濃度の維持にも関与しています。

セレンはその他にも膵臓免疫系甲状腺の健康にも重要な役割を果たしています。

「マイクログラム」という低い濃度で必要とされるミネラル(微量元素)であるため、魚、肉、卵、レバーを普段の食事に取り入れていれば、不足することはほとんどありません。ブラジルナッツや魚介類に含まれるセレンは吸収率がやや低くなっています。

  • 抗酸化
  • 免疫
  • 膵臓
  • 甲状腺

給与量の目安
(1日分)

体重 5 kg 10 kg 15 kg 20 kg 25 kg
目安 30 µg 60 µg 75 µg 90 µg 110 µg
上限 210 µg 360 µg 480 µg 600 µg 710 µg
体重 3 kg 4 kg 5 kg 6 kg 7 kg
目安 15 µg 18 µg 20 µg 24µg 27 µg

※猫では上限値が設定されていません。
※避妊去勢済み・普通の運動量の場合。給与量は、ライフステージ、運動量などによって変わります。
こちらのページから正しい量を確認しましょう。

食品中のセレン

食品(100 g 中) セレン(µg)
ブラジルナッツ 1917
かつおぶし 320
豚腎臓 240
牛腎臓 240
マガレイ 110
マグロ赤身 170
カツオ(秋) 100
サバ 70
豚レバー 67
鶏レバー 60
ブリ 57
卵黄 56
亜鉛

亜鉛は、生体内の200種類以上の酵素に必要とされるミネラルで、免疫代謝など、さまざまな生理機能に関わっています。

亜鉛欠乏症の症状として、食欲不振、発育不良、免疫機能の低下、皮膚疾患(脱毛、錯角化症、亜鉛反応性皮膚症など)などが報告されています。

亜鉛は、赤肉レバー牡蠣小麦胚芽など、さまざまな食品に少量ずつ含まれており、赤肉(牛・ラム)を主食に取り入れていれば、通常は不足することはほとんどありません。

ただし、ハスキー、サモエド、マラミュート、ブルテリアなどの亜鉛の吸収や代謝の異常が報告されている犬種や成長の早い子犬は注意が必要です。

  • 補因子
  • 免疫
  • 代謝
  • 発育
  • 皮膚の健康

給与量の目安
(1日分)

体重 5 kg 10 kg 15 kg 20 kg 25 kg
目安 6 mg 10 mg 13 mg 16 mg 19 mg
上限 100 mg 180 mg 240 mg 300 mg 350 mg
体重 3 kg 4 kg 5 kg 6 kg 7 kg
目安 3.5 mg 4.5 mg 5 mg 6 mg 7 mg
上限 95 mg 118 mg 140 mg 160 mg 180 mg

※避妊去勢済み・普通の運動量の場合。給与量は、ライフステージ、運動量などによって変わります。
こちらのページから正しい量を確認しましょう。

食品中の亜鉛

食品(100 g 中) 亜鉛(mg)
小麦胚芽 15.9
牡蠣(水煮) 14.5
牡蠣(生) 13.2
酵母フレーク 7.8
煮干し(カタクチイワシ) 7.2
まいたけ(乾燥) 6.9
豚レバー 6.9
牛肉 6.4
ラム肉 5.0
牛レバー 3.8

鉄は赤血球に欠かせないヘモグロビンの重要な成分であるほか、筋肉に酸素を蓄えるミオグロビンや細胞内で酸素からエネルギーを生成する酵素の構成成分としても利用されます。

赤肉や内臓肉に多く含まれるヘム鉄と主に植物を由来とする非ヘム鉄がありますが、ヘム鉄の方が吸収されやすく、他の食事成分によって妨げられることがありません。

欠乏により貧血や被毛のパサつき、元気消失、下痢、発育不良が見られますが、ヘモグロビンに取り込まれた鉄は体外に排泄されずにリサイクルされるため、ヘム鉄が豊富な赤肉や内臓肉、骨を与えている場合は欠乏症が起こることはほとんどありません。気をつけなければいけないのは、成長期妊娠中ベジタリアン食を与えている犬猫、出血時(ノミ・ダニ寄生、消化管寄生虫、怪我、手術など)です。

サプリメントを与える必要がある場合は、三価鉄(酸化型)よりも二価鉄(還元型)やキレート型(プロテイネート等)の方が吸収されやすくなっています。酸化鉄や炭酸鉄はほとんど吸収されることがありません。過剰量の投与によって、食欲不振、便秘、体重低下などが生じ、過剰な鉄は肝臓に貯蓄されるため、肝障害などが認められます。また、鉄は酸素と反応しやく、組織損傷を起こす危険性があるため注意が必要です。

  • 血液を作る
  • 複数の酵素の構成成分
  • ヘム鉄は吸収利用率に優れる
  • 猫の方が必要量が高い
  • 主食として赤肉を定期的に与えていればサプリは不要

給与量の目安
(1日分)

体重 5 kg 10 kg 15 kg 20 kg 25 kg
目安 2.8 mg 4.7 mg 6.4 mg 7.9 mg 9.4 mg
体重 3 kg 4 kg 5 kg 6 kg 7 kg
目安 3.8 mg 4.8 mg 5.6 mg 6.4 mg 7.2 mg

※犬・猫ともに上限値は設定されていません。
※上記の値は避妊去勢済み・普通の運動量の場合。成長期、妊娠・授乳期の量はこちらのページから確認しましょう。

食品中の鉄

食品(100 g 中) 鉄(mg)
バジル粉 120
青のり 77
きくらげ 352
あさり水煮 29.7
スピルリナ 28.5
煮干し(カタクチイワシ) 18.0
しじみ水煮 14.8
乾燥酵母 5.0〜13.0
豚レバー 13.0
胡麻 9.0〜10.0
小麦胚芽 9.4
鶏レバー 9.0
しじみ(生) 8.3
鶏ハツ 5.1
牛腎臓 4.5
鴨肉 4.3
馬赤肉 4.3
牛レバー 4.0
やぎ赤肉 3.8
牛もも肉 3.5
羊肉 2.1〜3.6
鶏もも肉 2.1
ボーンミール 2.8
ヨウ素

ヨウ素は、体温の調節、代謝、成長、生殖、筋機能などを司る甲状腺ホルモン(T3・T4)の構成成分です。

食事で摂取するヨウ素の濃度は、甲状腺の機能に影響するため、「多すぎず、少なすぎず」が重要です。

肉中心の食生活の場合は、ヨウ素が不足するため、サプリや食品で補いましょう。ヨウ素濃度の高い食品を定期的に与えている場合は、サプリは必要ありません。

  • 甲状腺の健康
  • 猫では、ヨウ素の摂取量が大きく変わることが甲状腺機能亢進症の原因の一つではないかと疑われています。ペットフードから手作り食に切り替える際は、今までのペットフードに含まれていたヨウ素の量をチェックして、その量を維持するようにしましょう。

給与量の目安
(1日分)

体重 5 kg 10 kg 15 kg 20 kg 25 kg
目安 80〜160 µg 140〜270 µg 180〜370 µg 230〜450 µg 280〜540 µg
上限 5200 µg 8800 µg 12000 µg 14800 µg 17500 µg
体重 3 kg 4 kg 5 kg 6 kg 7 kg
目安 15〜70 µg 21〜80 µg 25〜100 µg 30〜110 µg 280〜540 µg

※猫では上限値が設定されていません。
※避妊去勢済み・普通の運動量の場合。給与量は、ライフステージ、運動量などによって変わります。
こちらのページから正しい量を確認しましょう。

食品中のヨウ素

食品(100 g 中) ヨウ素(µg)
刻み昆布 230,000
真昆布(素干し) 200,000
ひじき(乾) 45,5000
カットわかめ 8,500
昆布だし 5,400
焼き海苔 2,100
タラ(生) 350
牡蠣(生) 73
アサリ(生) 55
かつおぶし 45
アジ(骨付き) 41
サンマ刺身 30
カツオ(秋) 25
タウリン

タウリンは、アミノ酸に似た化合物で、神経伝達物質や神経修飾物質として働き、体温調節や心臓の機能、網膜の構造維持に欠かせない物質です。また、解毒剤や抗酸化剤として作用するとも考えられています。

は、十分量のタウリンを合成することができないため、食事やサプリで補ってあげる必要があります。タウリンの欠乏により網膜変性、拡張型心筋症、雌猫の繁殖障害、子猫の発育障害などが起こることが報告されています。

では、欠乏症が起きることはほとんどありませんが、アメリカン・コッカー・スパニエルやゴールデン・レトリーバーでタウリン欠乏症によると思われる拡張型心筋症が報告されています。

タウリンは、マグロ(赤身)ラム肉七面鳥ひき肉サバ牛タン鶏ハツレバーなどに含まれていますが、水を使った調理によって溶け出してしまいます [3]。生のまま与えるか、ごく少量の水を使って調理し、使った水を一緒に与えるようにしましょう。

  • 心臓
  • 発育
  • 神経
  • 調理や冷凍保存中に失われる

給与量の目安
(1日分)

体重 3 kg 4 kg 5 kg 6 kg 7 kg
目安 20〜100 mg 25〜120 mg 28〜140 mg 32〜160 mg 36〜180 mg

※避妊去勢済み・普通の運動量の場合。給与量は、ライフステージ、運動量などによって変わります。
こちらのページから正しい量を確認しましょう。

食品中のタウリン

食品(100 g 中) タウリン(mg)
マグロ赤身 279.8
ラム肉シチュー用 215.7
七面鳥ひき肉 209.5
サバ 207
鴨もも肉 178
牛タン 175.2
サーモン(大西洋産) 130
鶏ハツ・レバー 117.9
豚レバー 85.5
豚腎臓 77.3
牛レバー 68.8
馬肉 31.4
カツオ(秋) 25

参考文献

  1. Environmental Working Group (2009) Dog food comparison shows high fluoride levels. http://www.ewg.org/research/dog-food-comparison-shows-high-fluoride-levels 
  2. Rebhun RB, Kass PH, Kent MS, Watson KD, Withers SS, Culp WT, King AM: Evaluation of optimal water fluoridation on the incidence and skeletal distribution of naturally arising osteosarcoma in pet dogs. Vet Comp Oncol 2016. Jan 14.
  3. Spitze AR, Wong DL, Rogers QR, Fascetti AJ: Taurine concentrations in animal feed ingredients; cooking influences taurine content. J Anim Physiol Anim Nutr (Berl). 2003 Aug;87(7-8):251-62.

 

食品中の含量は下記標準データベースより

デイリー

毎日必要なサプリ
  • カルシウム
  • ビタミンE
  • ビタミンA
  • ビタミンD
  • ビタミンB1・B6
  • オメガ6脂肪酸
  • オメガ3脂肪酸
  • セレン
  • 亜鉛
  • ヨウ素
  • タウリン

バイタリティ

病気予防のために
  • ビタミンC
  • 乳酸菌
  • 食物繊維
  • プレバイオティクス
  • CoQ-10
  • ターメリック
  • スピルリナ
  • クロレラ
  • 軟骨
  • グルコサミン
  • コンドロイチン
  • カルニチン
  • コリン

トリートメント

疾患別対策
  • ストレス
  • 腫瘍・がん
  • 循環器系
  • 皮膚病
  • 消化器系
  • 内分泌系
  • 関節疾患
  • 腎泌尿器系
  • 行動問題
  • 神経系
  • 眼科

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